屋根の吹き替えを検討

休日の昼間。呼び鈴で起こされる。
近くで工事(?)をしている者だがこちらの家の屋根がひどく傷んでおり処置が必要と思われる。見積もりは無料だから見ましょうかと。
ぼやけた脳に近頃の悪質リフォームにおける被害ニュースが思い浮かぶ。
確かに我が家は築40年を超えており、屋根にガタが来ていても何ら不思議は無い。されど今現在の思考能力ではとんでもない後悔をし兼ねないとお願いしかけた依頼を踏みとどまる。
親切らしい業者さんには丁重に詫びをし、二度寝にかかるも悲しいかな目が冴えてしまった。ぬぬ。


向け場の無い悪態を付きながらそういえばどっかにチラシが有ったなとゴソゴソ。
奇跡的に見つかってしまう。
朦朧さが残るまま電話。事の次第を告げ、現状視察を依頼する。
なにやらとんでもない事をし始めてシマッタノデハナイカ


「15分ほどで伺います」
機動力がモットーと云うその業者から、地域担当が即座に派遣されてきた。
何やら妙な夢でも見ている心持ち。
すっちゃかめっちゃかな家の中を恥ずかしげも無く通し、一緒に屋根に上がる。
懐かしい。最後に上がったのは十年以上前ではなかろうか。
スレート屋根。確かに所々ヒビが入り何枚かは端が割れたり欠けたりしている。
やはりある程度の施工は必要だろうとの事。そりゃそうだろう。
詳しいことは日を改めてと一先ずお引き取りいただく。


ソコハカトナイ後悔が吹きすさぶ中、ぽつぽつ浮かぶ思い出に泣いてみたりする内、呼び鈴に追いやられていた眠気が再来し、気が付けば夜。