気が付けば朝。更に気付けば昼。ふと時計を見ると夕方。
電話で目が覚める。時は朝の六時。
何事かと思えば兄の奇襲。
飲んで来たらしく寝かせとの事。
……。自堕落な生活を謳歌している為そんなスペースは無い。
脳みそが動き始めない内に玄関を開けられてしまう。万事休す。
視察の結果、浮浪者の巣だと評価を頂く。


「だって誰が来るわけでもないからさぁ」
「そいういう問題じゃ無ぇ」


風呂の火も落としてあるので結局ここでは休憩不能と判決が下り、兄の家になだれ込む事となる。
飲酒運転になるのではなかろうか。って我が家まで来た時点でその通りなのだが。マニュアルの運転出来ないから代われない。あぁ犯罪幇助。


車の中。ひとしきり御小言を頂く。
月に一度かそれ以上の抜き打ち査察甘受が科せられた。ふえぇ。


今まで外に住んでる事が多く、そこは全て一間だった為に今の家が手に余ってしまう。親が死んで戻って来た当初はあまりの余地に落ち着かなかった。身の回りに在るのは親に関するものばかり。痕跡が消えてしまうことが怖く、処分する勇気も出なかった。
家族の記録の上に自分の生活を乗せていった結果が現状と云ったら美化のし過ぎで、要するに片づけるのが面倒なだけだったんだが。
散らかってる方が落ち着くと云うのは問題かもしれん。
…え。散らかってるというレベルじゃ無いと。

    • まぁね、春になったら色んなものが生まれたり生えたりして楽しみなんじゃないかと。

…え。楽しみというレベルじゃ無いと。

    • でもね、巣篭りは楽しいんですが。

…え。論点が違うと。
んー。困ったねぇ。
え。困るのはそちらだと。
んーーー。


兄宅にてビデオ鑑賞の後再入眠。兄出勤時間まで寝続けてしまう。その後自宅で更に朝まで寝てしまう。